2017年1月21日土曜日

既存の vCenter 環境に Nested ESX で ESXi6.0 を構築してみた

概要

vCenter 環境に ESXi が必要になったのですが追加で物理ホストを買うお金がなく Nested ESX という方法で普通の VM に ESXi をインストールしてみました
今回は土台となる環境が 5.5 ベースでその上に 6.0 の ESXi を構築してみました

環境

  • ESXi 5.5.0
    • CPU: Xeon E5-2690 (Sandy Bridge 世代)
    • Memory: 400GB
  • VMware vCenter Server 5.5.0
  • vSphere Client 5.5.0
  • Nested -> ESXi6.0u2
  • 作業マシン -> Windows Server 2012

事前準備

Nested する ESXi6.0u2 は ISO からインストールします
事前に VMware のサイトから ESXi の ISO イメージをダウンロードしておいてください

  • VMware-VMvisor-Installer-6.0.0.update02-3620759.x86_64.iso

またダウンロードした ISO は既存の環境のどこかのデータストアにアップロードしておきましょう
自分の場合よくわからなかったのですが、データストアブラウザでアップロードする際に Web Client だとうまく動作しなかったので vSphere Client を泣く泣く使いました
install_nested_esxi0.png

新規 VM の作成

既存の vCenter 環境に Web Client でアクセスして作業を進めていきます
今回は適当に作成したフォルダ配下に ESXi6.0 を作成します

フォルダに移動し Actions から New Virtual Machine を選択します
install_nested_esxi1.png

Create a new virtual machine を選択して次にいきます
install_nested_esxi2.png

ESXi6.0 の VM 名を入力しフォルダが問題ないか確認してください
install_nested_esxi3.png

VM を作成するホストを選択します
お好きなところを選択すれば OK です
install_nested_esxi4.png

データストアを選択します
ここもお好きなところを選択すれば OK です
install_nested_esxi5.png

VM のバージョンを選択します
ここでは「ESXi 5.5 and later」を選択します
install_nested_esxi6.png

ゲスト OS の種類を指定します
あとで変更するのでとりあえず「Linux」「Other Linux (64bit)」を選択しましょう
install_nested_esxi7.png

あとは VM のスペックを決定します
CPU を 4 つ
メモリを 8GB
ハードディスクを 100GB
ネットワークは DHCP で IP がもらえる自身のネットワークを選択
します
install_nested_esxi9.png

追加で CPU の設定で「Expose hardware assisted virtualization to the guest OS」のチェックを ON にしてください
install_nested_esxi8.png

一旦これで VM を作成してしまいます
このあと設定変更をする必要があるのでそのときにダウンロードした ESXi6.0u2 のインストールディスクのマウントの設定もします

ESXi 用 VM の設定変更

作成した VM を選択し Edit Settings を開きます
まず VM Options -> Advanced -> Edit Configuration を選択します
ダイアログが開いたら Add Row を選択し「vhv.enable=TRUE」を追加します
install_nested_esxi10.png

次に VM Options -> General Options -> Guest OS と Guest OS Version を変更します
「Other」「VMware ESXi 5.x」を選択しましょう
「Other」を選択すると自分の場合 Boot Options の Firmware が EFI に変わってしまったので変わってしまった場合は BIOS に直しておきます
install_nested_esxi11.png

そして最後に Virtual Hardware -> CD/DVD drive1 を DataStore ISO に変更し冒頭でアップロードしておいた ISO を選択します
Connect のチェックボックスをチェックするのを忘れないようにしてください
install_nested_esxi12.png

これで編集を完了したら VM を起動して Web Client でコンソールをみましょう
CD からブートして ESXi6.0 のインストール画面が開始されれば OK です

インストール

今回の設定で VM を作成すれば特にインストールで躓くことはないと思います
過去に VirtualBox 上に ESXi をインストールした記事があるのでこちらを参照しながらインストールを進めてください

躓くところがあるとすれば CPU の数が足りなかったり、vhv.enable の設定を追加していなかったり、ネットワークから IP がもらえないあたりでしょうか

動作確認

IP がもらえてインストールが完了したらブラウザで ESXi の IP にアクセスしてみてください
ESXi6.0 からデフォルトで Web Client があるので「Open the VMware Host Client」にアクセスして ESXi6.0 インストール時に設定したパスワードでログインできるか確認してください

最後に

既存の vCenter 環境に VM を 1 つ作成して ESXi6.0u2 をインストールしてみました
難しいかなと思ったんですが、過去に VirtualBox 上に Nested で ESXi をインストールしていたので、それを元に実施したらそこまで大変ではありませんでした
これで ESXi を増やしたときなどは VM をコピーすれば増えるので検証は捗ると思います

ネックとしては Nested した ESXi 1 台に割りとリソースが食われるので土台となる ESXi や物理ホストにある程度潤沢なリソースが必要になる点でしょうか

参考サイト

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