概要
vSphere Replication は VMware が提供する DR ツールで VM のレプリカをあらかじめ別の環境 (vCenter) に作成しておくことで有事の際に自動リカバリすることができるようになります
今回は vSphere Replication の仮想アプライアンスをデプロイする方法を紹介します
環境
- VCSA 6.5.0 9451637
- ESXi 6.5.0, 5969303
- vSphere Replication Appliance 6.5.1
仮想アプライアンスのダウンロード
MyVMware にログインしここからダウンロードできます
執筆時点では VMWare-vSphere_Replication-6.5.1-6128267.iso という名前の ISO ファイルがダウンロードできました
ISO を解凍すると中にたくさんの OVF と 2 つの vmdk が入っていることが確認できます
ここにある vSphere_Replication_OVF10.ovf
, vSphere_Replication-support.vmdk
, vSphere_Replication-system.vmdk
を使って仮想アプライアンスをデプロイします
デプロイする
Web Client からデプロイします
この辺はいつも通り OVF をデプロイ手順と同じです
デプロイする OVF を選択するときに上記の 3 つ選択を選択するようにしてください
CPU の数はデフォルトの 4vCPU を選択しました
仮想ディスクのフォーマットは「シンプロビジョニング」を選択しました
好きなネットワークを選択してくだだい
アドレスの割り当ては DHCP を選択しました
もちろん static に振っても OK です
root パスワードと NTP サーバのアドレスを入力してください
NTP サーバはとりあえず ntp.nict.jp
を入力しています
これで設定は完了です
あとはデプロイされるまで待ちましょう
デプロイ後は電源 OFF の状態になっているので完了したら電源 ON してください
管理画面にアクセス
vSphere Replication の VM に振られた IP のブラウザでアクセスすると管理画面が使えます
デプロイ時に設定した root ユーザのパスワードでログインできます
vSphere Replication の初期設定
そのまま管理画面上で初期設定します
連携する vCenter のアドレス (LookupService Address) を確認し SSO Administrator のパスワードを入力します
そして右上の「Save and Restart Service」を選択します
vCenter の証明書を許可するかどうか確認するダイアログが表示されるので許可します
「Successfully saved the configuration」と表示されれば OK です
Service Status で VRM service is running
にもなっていると思います
Web Client (Flash 版) で確認して vCenter から見てもステータスが有効になっていれば OK です
非常に残念なのですがここからの作業は Flash 版の Web Client で行います
とりあえず試してみる
適当に VM を右クリックすると「すべての vSphere Replication のアクション」->「レプリケーションの構成」が選択できるようになっています
レプリケーション先の vCenter を選択するダイアログが表示されるので進めていきます
vSphere Replication は同一 vCenter に対してもレプリケーションを貼れるので今回は同一 vCenter に対してレプリケーションを作成してみます
「vCenter Server にレプリケート」を選択します
自信の vCenter が表示されているはずなのでそれを選択します
「vSphere Replication サーバの自動割り当て」を選択します
ターゲットの配置場所を指定します
ストレージが選択されていないので「編集」からレプリケーションを作成するストレージを選択します
空いているところを選択しましょう
選択できれば OK です
ここはデフォルトで両方共チェックされていなかったのでそのまま進みます
復旧ポイントオブジェクト (RPO) もデフォルトのまま進みます
内容を確認して完了しレプリケーションを作成しましょう
動作確認
レプリケーションを構成した VM を選択するとレプリケーション情報を確認することができます
またレプリケーションとして配置したストレージを見ると vmdk がちゃんと保存されていることも確認できます
あとは必要に応じてこのレプリケーションから VM を作成すれば OK です
レプリケーションの同期に関しては基本自動で行われるようですがタイミングなどは自信でカスタマイズできます
また VM が停止中は基本レプリケーションの同期はされないようです
おまけ: アンインストールする方法
普通に vSphere Replication サーバを停止するだけではダメなようです
- すべての VM の vSphere Replication に対するレプリケーションを停止する
- 管理画面にアクセスする
- Configuration に移動
- 接続済みの vCenter のパスワードを入力
- Unregister VRMS を選択
- Unregistration completed successfully になれば OK
- vSphere Replication のサーバを停止してディスクから削除
という手順になります
Unregister する前に停止すると vCenter がエラーを吐くので注意してください
最後に
vSphere Replication を試してみました
本来は外部の vCenter に対してレプリケーションを貼るのが DR 的にも良いと思います
同期のタイミングなど増やすとストレージへの負荷などが気になるなと思いました
またネットワークの負荷も上がるのでその場合はレプリケーション用のネットワークを構成することもできるようです
詳細は参考サイトの公式ドキュメントを御覧ください
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